祗園祭 久世駒形稚児
「久世駒形稚児」さんをご存知でしょうか。
京都市南区の綾戸国神社(あやとくぬかじんじゃ)には
素戔嗚尊(スサノオノミコト)の荒御魂(あらみたま)を祭り、
八坂神社は和御魂(にきたま)が祭られています。
綾戸国神社では毎年2名、氏子の男の子が選ばれ、神の化身となり
17日(神幸祭),24日(環幸祭)でそれぞれ
和御魂(にきたま)が鎮まる、中御座神輿の先導を勤めます。
古事記に
「國中社は素盞鳴尊の荒御魂なり。八坂郷祗園社は素盞鳴尊の和御魂なり。依って一体にして二神、二神にして一体で神秘の極みなり。」
神そのものの、久世駒形稚児は
長刀鉾のお稚児さんでさえ、
境内前で下車して徒歩で参拝するのに対し、
境内を騎馬のまま本殿に乗りつけることを許されています。
●木製の馬の頭をかたどった彫刻を首からかける、
久世駒形稚児さん
知れば知るほど、一筋縄ではいかない、本当に興味深い祇園祭。
LST西川 徳子
※荒御魂(あらみたま)・和御魂(にきたま)神の霊魂がもつ2つの側面とされています
荒御魂・・・・荒々しい側面、荒ぶる魂、天変地異を引き起こし、また荒々しさから新しい物体を生み出すエネルギーを内包している
和御魂・・・・ 雨や日光の恵みなど、神の優しく平和な側面、神の加護は和魂の表れであります